惑わせビーズ

「ビーズをすべて、グラデーションに並べよ」
新店舗準備のとき、こんな命がくだりました。

グラデーションで並べる作業は「わ、このビーズきれい!」「こんな色もあったんだね~」と、新たな発見もあってたのしかったのですが、MIYUKI FACTORYの1Fに並ぶシードビーズは、約6,000色。

色の違いのほかに、シャボン玉のような「レインボー」や、すりガラスのような「フロスト」などの表面加工、外のガラスと穴の中の色が異なる「中染め」などが加わってくると「え、これは……なにいろ?」と思うものが、出てくる出てくる。

目薬をさしたり、無彩色の店舗壁面を見つめて目を休めたりしながら、スタッフみんなでどうにかこうにか並べたのでした。

今回の記事では、スタッフが泣かされた「なにいろとも形容しがたいビーズ」TOP3を、ご紹介したいとおもいます。

第3位 化かすビーズ(マジックカラー)

トライアングル(10/0)#3203

棚に置いてある状態(下から見る)と、赤みがかって見えるのですが、

瓶を手にとって目を落とす(上から見る)と、なんと青系に変身。

写真だとなかなか伝わりにくいのですが……かなり印象が変わります。

こちらは「マジックカラー」という加工のビーズ。中染めの一種ですが、特殊な塗料を使用しており、見る角度によって色味が異なります。

その変わりっぷりは、レジに持っていったときに「あれ、こんな色選んだっけ?」とおもうほど。 マジックカラーのビーズも、ほかに何色かありますが、中でも一番変化が大きいとおもったのがこちらです。

皆さまも騙されないように、お手元での色味チェックをお忘れなく。

第2位 悩ますビーズ(中染ファンシー)

丸小(11/0)#348

淡い琥珀色のガラスの中に藤色が入った、とても上品な色合いのビーズです。どことなく憂いを帯びたような色味が、紫陽花シーズンに似合いそうだなと思っています。

ビーズの穴の中に色を入れる「中染め」加工。その中でも、外側のガラスに色がついたものを、MIYUKIでは「中染めファンシー」と呼んでいます。

透明なビーズの穴の中に色をつけた「中染め」

ビーズ自体にも色がついた「中染めファンシー」

青と緑、黄色とオレンジなど、近似色同士の組み合わせならまだよいのですが、「紫と黄」など、反対色の組み合わせのものも。

こうなるともう、紫に入れても、黄色に入れても違和感がでてきてしまうので、最後の最後までどこに並べようか、頭を抱えることになるわけです。

中染めファンシーから、もうひとつ。

トライアングル(10/0)#1816

ペリドット(ライトグリーン)のガラスに、黒っぽい色が入ったこちらのビーズ。ネオンカラーとも相性が良さそうな、ワタクシ的個性派カッコイイ系ビーズです。

トライアングルは、丸まった角があることでレンズのような効果が生まれ、丸ビーズよりも光を反射してキラキラと輝きます。その輝きが、グラデーションに並べるときには、悩ましかったりするのです。


そして、グラデーション泣かせなビーズ、ダントツはこちら。

第1位 ダークシャボン玉ビーズ

丸大(8/0)#2440

ダークというか、ディープというか。

表面にレインボーの加工が施されたシャボン玉のようなビーズはほかにもいくつかありますが、レインボーの色味が強く、本当に複雑な色をしたビーズなのです。

上段:#2440/下段:左から#250、#2442、#2443(すべて丸大)

結局、紫色あたりの、なんとも言えない場所に置いてあります。
皆さんなら、この色をグラデーションのどこに並べますか……?


陳列のときには泣かされましたが、本当に不思議な魅力のあるビーズです。丸小でも同じ色がありますが、丸大のほうが粒が大きい分、よりシャボン玉感がでるので、個人的には気に入っています。


ちなみに、一番シャボン玉に近いのは「250番」だと思います。

丸大(8/0)#250

ザ・シャボン玉ビーズをお求めの方は、棚のはじめの方にある、白色ゾーンをお探しください。


タイトルに「惑わせビーズ」とつけましたが、どれもこれも、味わいのある素敵なビーズたち。今回ご紹介した以外にも、まだまだたくさん「なんとも言えない色」が店内に溢れていますので、ぜひ手にとって、角度を変えたり、光に透かしたりして見てみてください。

店頭で実際に見てみたい! そんなときは「シードビーズ所在地検索」を。

今回ご紹介したいビーズを実際に見てみたい! と思った方や、レシピに掲載されているビーズを「品番」で探したいという方は、ぜひ「シードビーズ所在地検索」をご活用ください。

棚の位置と、棚のどこにあるか「段数(上から)と列数(左から)」で所在地が表示されます。瓶は、場所が変わってしまっている場合もありますので、見当たらない場合は、スタッフにお声がけくださいませ。

この記事を書いた人

さかもと

なんだかんだ言いつつ「なんとも言えない色」が好きです。なんとも言えない色をうまく使えたときの「よっしゃー!」感が、たまらないのかもしれません。